楽苦美コラム:ウォーターブレイクNo.10
Samurai Twitters Vol.10

「ホームとアウェイ」

サムライヒロ


 ラグビーは学校や地域に分かれての対抗戦でスタートしたと言われています。ゲームには、自分のグラウンドに敵チームを招いてのホームゲームと、敵地に行って戦うアウェイゲームに分けられます。ホームチームにとっては、いつも練習しているグラウンドですので試合展開も優位になると想像されます。グラウンドだけではなく観客席でもホームチームを応援する観客の方が圧倒的に多く、ホームチームには強い応援があります。
 観客は、ホームチームのトライやいい(スポーツマンシップに溢れる)プレーには歓声を上げミスには溜息がこぼれます。アウェイチームのミスに対しては、それによるホームチームのチャンスに対して喜びの声を上げているようです。賞賛や喜びの声だけではなく、ゲームの流れをさえぎる反則やアンフェアなプレーに関してはブーイングをまき散らしています。
 日本の場合には、このホームとアウェイというよりも一般のラグビー場に両チームが集まることが多いので単純に考えると観客数は半々です。自己主張をしたがらないのか、常に周りとの協調を求められる日本の風習も手伝ってか声援も控えめで大声を出す人は少数派な感じをうけます。
 大声を出さなくても、得点につながるいいプレーには「ホーム(味方チーム)・アウェイ(敵チーム)関係なく」賞賛し、「ホームであろうが悪いプレーには」ブーイングする気持ちでラグビーを見てみましょう。
 ホームチームのいいプレーがアウェイチームの得点につながったとしても、そのフェアプレーを賞賛できたら、チームによらず危険なプレーやアンフェアなプレーにブーイングができたら、かなりのラグビー観戦通です。

 写真は、ロンドンのテュッケナムで毎年開催されているシックスネーションズラグビーのイングランド対ウェールズの会場です。会場はホームチームのイングランドの応援で溢れていますが、イングランドの「悪いプレー」にはブーイングが、ウェールズの得点には大きな拍手が起こっています。