《ルーマニア》
リン・ハウァルズ 監督)
「残念な結果だったが、今回はジャパンが勝つべくして勝った試合だったと思います。
80分通していいプレーをしていました。クイックなラグビーと硬いディフェンスで、よりチーム力が向上しているように感じました。前半の30分は特にルーマニアにとって残念な時間帯でした。湿気にやられて喋ることすらできませんでした。ただ、選手たちは日本で多くのことを学びましたので、またいい形で日本に戻ってこられれば(W杯出場できれば)いいなと思っています。」※現時点でルーマニアは欧州予選1位
「ジャパンはワイドなアタックの仕掛けとボールを前に運ぶ能力は依然と比べて向上したように思います。今までとは違った面を感じました。また、湿気の多い天候に慣れているところが強味になっていると思いました。2019年この天候の中で戦えるというのが、ジャパンの強味になって来ると思います。選手たちは、前半20~30分で完全に湿気にやられてしまって喋ることすら出来なかったので、コミュニケーションが取れずにディフェンスでミスが続いてしまいました。ただ我々も前へ進んでいかねばなりません、この学びを活かしていきたいと思います。
ジョセフ監督は素晴らしい仕事をしていますね。ジョーンズ前監督との違いは明らかで、いい変化をもたらしてJAPANを引っ張って行けているコーチだと思います。」
「最後になりましたが、来日してから、練習の準備や様々な皆さんのおもてなしに対して心から感謝申し上げます。アリガトウ!」
ミハイ・マコヴェイ キャプテン) ※2011・2015W杯出場
「試合で疲れてしまったので、ルーマニア語で話させてください(笑)。
日本は素晴らしいプレーをしたと思います。予想通り、スピードあるゲーム運びと硬いディフェンスで、まるで7人制ラグビーのような戦い方だと感じました。我々のミスも目立ちました。そんな中で我々にとっても、学べる試合でもありました。それを今後に生かしていきたいと思います。」
「前半、特に最初の10分はプレッシャーを掛けられてしまって悪い展開でした。日本から学んだことは、厳しい状況でどう相手に挑んでいくかということです。特に、相手がスピーディーにアタックしてきたときにどのように対処すべきかを学びました。我々の武器であるスクラムやモールに関しては、うまくいったところもあったと思います。」
《ジャパン 日本代表》
ジェイミー・ジョセフ監督)
「まずは堀江選手に対しておめでとうと申し上げたいと思います。日本代表としてここまで体を張って献身的にプレーしてくれて、オーストラリアでもプレーして、日本代表キャプテンとしての50キャップ、本当におめでとうございます。
試合については、今日は勝てたことがとてもうれしく思っています。サンウルブスからハードワークをやってきましたし、ここでしっかり勝つということが6月のキャンペーンにおいて大切だと思っていましたので、勝ててうれしく思っています。」
「今日の試合は想定内のゲームでした。ルーマニアは体格が非常に大きい相手で、セットピースを中心にした組み立てをしてきました。相手がチャンスをものにしていたシーンもありました。逆に、ジャパンも自分たちのスタイルを貫き通せたことが大きな収穫でもありました。」
「我々のゲームプランをチーム全員がしっかり遂行できていることが明白だったと思います。しかし、プレッシャーがかかってき時、特に後半得点を与えてしまったシーンでは、自分達の仕事を遂行出来ていなかったり、隙を見せてしまってそこを狙われることも明らかになりました浅原選手の目の上にあざが出来てしまいましたが、FWは体を張ってプレーしてくれている証拠だと思いました。」
「テストマッチ3戦の1試合目で勝てたことはとても大事なことだと思います。この暑さの中で選手たちはよく戦ってくれたと思います。あと2戦あります。テストマッチはどのチームも死に物狂いで来ます。次戦、今日よりもいいパフォーマンスをしなければなりません。より向上して改善して、さらにいい形で試合に挑んでくれると思います。」
堀江翔太キャプテン)
「監督の言った通り、前半は戦略通りにうまくゲームを運べましたが、後半ペナルティが多くて自ら首を絞めてしまって、相手のペースに付き合ってしまっちゃったかなというところがあったので、後半はメンバーが交代してディフェンスで我慢できたのは、集中出来ていたと思うので、もっと後半最初の部分でゲームプランをしっかりと考えてやっていきたいと思いました。次のアイルランドもセットプレーが強い相手なので、しっかりと修正していきたいと思います。」
Q:2015以来ジャパンに復帰したリーチ・マイケル選手と若手の野口選手について
ジョセフ監督)
「リーチ選手は合流して5日目でしたが、この短い期間でもいいリーダーであることがわかりました。そしてチームのためにプレーしてくれて、今日の試合でもそれが表れていました。後半のトライはそんな「Xファクター」の一つだったと思います。」
「野口選手は彼を起用することには何のためらいもありませんでした。強豪国相手は初めての経験だと思いますが、いいパフォーマンスをしてくれました。特に目立ったプレー、悪いプレーはなくて、安定したプレーを見せてくれました。彼は自信に満ち溢れた選手なので、これからポテンシャルを発揮して伸びて行ってくれると思います。」
「選手の評価という点では、チームのゲームプラン、与えられた仕事を遂行してくれているかという点を評価しています。今日はプレッシャーを掛けられた時に自分たちのシステム以外のことをしてしまっていたので、その点、今後の課題だと思います。」
堀江キャプテン)
「リーチ選手は前半からチームを勇気づけるような激しいプレーをしてくれてました。戦術戦略通りに自分の仕事をこの短い期間でもしっかり理解してやってくれました。
「野口選手も結構大切なポジションですが、コミュニケーションを取って、チームを動かしていたので、不安もなく一緒にできたかなと思います。」
Q:スクラムに関しては?
堀江キャプテン)
「本数も少なかったですが、当たってこちらがいい感じになれば、相手が引いてというように、駆け引きは相手が上手かったかなという感じでした。そこら辺りは修正できたらと思います。」
Q:シンビンで一人少ない状況はうまく凌いだと思うか?
ジェイミー監督)
「シンビンが出た時は苦しい戦いでした。このレベルでシンビンが出ると、相手はデカくてパワフルでダイレクトに当たってくるチームに対して14人でディフェンスをしなくてはいけないので、苦しい戦いになりますし、それで2トライ取られてしまいました。」
「そこは規律を守ってお互いを信頼して、無理なプレーをしないことです。ペナルティーでシンビンが出てしまうと、ジャパンにとっては苦しい戦いになることを自覚してほしいと思います。最後の10分、15人に戻ってコントロールできるようになったところで、トライを取りきれたことは今回の収穫でした。」
Q:フィジカルについて
堀江キャプテン)
「後半入りのところで、向うの流れになった時に少し受けた部分が見えて、焦ってペナルティをして向うのペースにしてしまったので、次のアイルランドに対しては、前半も後半も80分間通してフィジカルで勝てるようにと思います。焦り出して最後10分で15人に戻って、トライ取って士気も上がったのでので、そこは意識していきたいなと思います。流れが向こうに行った時にどれだけ修正できるか。この試合、後半で出来ているってことは、気持ちの問題でしょう。その部分はリーダーが率先して声かけて行きたいと思います。」
Q:W杯開催地である熊本で試合出来たことと、勝利を収めたことについて
堀江キャプテン)
「非常に良かったです。雰囲気も凄く良くて、御客さんもたくさん入ってくれて、僕たちの力になってくれたと思います。こういうゲームで勝てたとということは皆さんに何か感じてもらうことが出来たのではないかと。これからW杯に向けて、一試合一試合大切なので、この試合で勝ったことは次への自信にもなったと思います。熊本の地で勝てたことは非常に良かったです。」
ジョセフ監督)
「試合前のミーティングでも選手に言ったのですが、熊本は昨年地震の被害に遭われて、犠牲者も多数出てしまったという地で、日本代表としてプライドを持った戦いを熊本の皆さんに見せられたことは非常にうれしいことだと思います。
Q:W杯で対戦する可能性があるが、改めて印象は?
堀江キャプテン)
「予想した通り、身体が大きくてセットプレーを強みにフィジカルで攻めて来るという印象でした。ただ、W杯に入るとチームは変わると思うので、気持ちも違ってくるしW杯のプレッシャーあるし、相手も全然違うと思うし、僕たちも変わっていると思います。今からW杯でどうのこうのってのはあまり考えていないです。また変わるもんだと思っていますし、どう変えるかというのはジェーミー(監督)を信頼して付いて行きたいと思います。」